国家資格キャリアコンサルタント試験の過去問で、公式サイトから無料で手に入るのは、学科と論述の直近3回分だけです。キャリアコンサルティング協議会(キャリ協)も日本キャリア開発協会(JCDA)も公開範囲は同じで、2026年9月11日時点で開けるのは第30回・第31回・第32回です。面接(ロールプレイ)の過去問は、どちらの団体も公開していません。
この記事は、第33回(2026年11月1日)を受ける人と、直近3回分では足りないと感じている人に向けて、学科・論述・面接のそれぞれについて公式に何が有って何が無いのか、第29回以前はどこにあるのか、どこからが有料なのかを1つの表にまとめたものです。根拠は両団体の過去問題ページの原文と、キャリ協の書籍販売ページに載っている実物の情報だけです。解答例や模範解答は載せません。
学科の第30〜32回の12ファイルの入手先と構成は学科の過去問に、論述の設問構成と配点は論述の過去問に既に書いてあるので、この記事では繰り返しません。ここで扱うのは、その2本が扱っていない全体像と境目です。
公式に無料で手に入るのは、学科と論述の直近3回だけです
両団体の過去問題ページに置かれているものと、置かれていないものを試験区分ごとに並べると、次の表になります。
| 試験区分 | 公式に公開されているもの | どこに | 無料か |
|---|---|---|---|
| 学科 | 第30〜32回の問題と正答(両団体で同じ問題) | キャリ協・JCDAの過去問題ページ | 無料(PDF) |
| 実技(論述) | 第30〜32回の問題(団体ごとに別の問題) | キャリ協・JCDAの過去問題ページ | 無料(PDF) |
| 実技(面接) | 公開なし(ロールプレイケースは非公開) | — | — |
| 学科の第29回以前 | 公式ページに無し。協議会が精選した解説集として書籍化 | キャリ協の書籍販売ページ | 有料 |
| 論述の第29回以前 | 公式には無し | — | — |
学科は両団体が共同で作る共通問題なので、キャリ協から取ってもJCDAから取っても同じ問題です。論述は団体ごとに独自に作られるので、自分が受ける団体の問題を取ります。この違いはキャリ協とJCDAの違いにまとめています。
面接の欄が空欄なのは、両団体がロールプレイのケース設定を公開していないためです。キャリ協の過去問題ページの著作権の項には、試験問題等としてロールプレイケースと実施要領が挙げられているので、存在はしますが、公開されている試験問題等は学科と論述の問題と正答だけです。公表されている面接の情報は評価区分の名称と合格基準に限られ、その内容は面接の評価区分で扱っています。
公開範囲が「3回分」なのは原文に書いてあります
直近3回という範囲は、両団体がそれぞれの過去問題ページに明記しています。キャリ協の原文は次のとおりです。
過去に実施した3回分の試験問題を公開しています。 なお配点・試験の内容に関するお問い合わせには、お答えできませんのでご了承ください。
JCDAも同じ範囲で、ダウンロードして使ってよいことまで書いています。
過去に実施した国家資格キャリアコンサルタント試験の3回分の過去問題を公開しています。 自由にダウンロードしてご利用ください。 なお配点・試験の内容に関するお問い合わせには、お答えできませんのでご了承ください。
「3回分」という書き方なので、回が進めば古い回から外れます。2026年9月11日時点の3回分は第30〜32回で、第33回(2026年11月1日実施)の問題が公開されると、第30回が公式ページから外れる計算になります。第30回の問題を使う予定があるなら、公開されているうちに保存しておく必要があります。第33回の日程は第33回の日程にまとめています。
もう1つ、両団体とも配点・試験の内容についての問い合わせには答えないと明記しており、キャリ協は模範解答についても次のように書いています。
※模範解答は公開しておりません。
つまり、無料で手に入るのは問題(学科は正答も)だけで、論述の模範解答や採点基準は公式にはどこにもありません。論述の合格基準と設問別の配点が分かっている範囲は論述の配点と合格基準に書いています。
第29回以前は、協議会の解説集が受け皿になっています
公式ページから外れた回の学科問題は、キャリ協が精選して解説集として書籍化しています。過去問題ページの案内は次のとおりです。
キャリアコンサルタント試験 第1回〜第17回まで行われたもののうち、キャリアコンサルタントとしてぜひおさえておきたい内容の過去問題を精選し、一冊の解説集としてまとめました。
キャリ協の書籍販売ページ(2026年9月11日に確認)には、国家資格キャリアコンサルタント試験の学科試験 精選問題解説集として、第18回〜第28回を扱う版(発行日 令和7年10月1日・一般価格3,850円(税込)+送料)と、回の表記が無い版(発行日 令和3年10月1日・一般価格3,190円(税込)+送料)の2冊が並んでいます。ACCN会員向けの価格は別に設定されています。どちらも「精選」なので、その回の全問が載っているわけではありません。価格と発行日は購入前に販売ページで確認してください。
面接については、技能検定2級とキャリアコンサルタント試験の実技(面接)試験 過去問題解説集(発行日 令和5年12月20日・一般価格3,850円(税込)+送料)が同じページにあります。章立てを見ると、9つのケースをロールプレイと解説の形で扱う構成です。ただしこれは2級技能検定と国家資格の両方を扱う書籍で、国家資格の面接ケースそのものが公開されたわけではありません。
一方、論述の第29回以前は公式にはどこにも置かれていません。公式ページから外れた論述問題は、公式の経路では手に入らないと考えて準備するのが確実です。学科についても、公式が学習に使ってよいと案内している範囲は次の一文にとどまります。
技能検定2級の学科試験の過去問題も、学習の一助にご活用ください。
無料と有料の境目、そして個人サイトの解答例の扱い
ここまでを、お金の観点で線引きすると次のようになります。
| 手に入れたいもの | 無料の範囲 | 有料になるもの |
|---|---|---|
| 学科の問題と正答 | 第30〜32回(両団体の公式PDF) | 第29回以前を扱う協議会の解説集 |
| 論述の問題 | 第30〜32回(各団体の公式PDF) | 公式の有料版は無し |
| 面接のケース | 無し | 2級と国家資格の面接 過去問題解説集(国家資格のケース公開ではない) |
| 解答例・模範解答 | 公式には無し | 公式の有料版も無し |
検索結果には、個人のブログや投稿サイトで過去の論述問題の解答例を載せているページがあります。これらは公式ではなく、採点基準が非公開である以上、その解答が何点なのかは誰にも分かりません。読む分には自由ですが、この記事では根拠として扱いません。
公式の問題を自分で解いたあと、採点基準が無い中で答案を確かめる方法として、当サイトには設問文の要求と配点に紐づけて返す論述の添削があります。
まとめ:次に取る行動
- 第30〜32回の公式PDFを今のうちに保存する。 公開範囲は3回分なので、第33回の問題が公開されると第30回は公式ページから外れます。学科は両団体で同じ問題、論述は自分の受験団体のものを取ります
- 直近3回で足りないなら、まず学科は協議会の解説集で回数を増やす。 第18回〜第28回を扱う版と、それ以前の回を精選した版が販売されています。論述の旧回は公式の経路には無いので、直近3回分を設問の要求ごとに分解して練習量を作ります(自作事例の要素)
- 面接は過去問を探すより、公表されている評価区分と合格基準を先に押さえる。 ロールプレイのケースは公開されておらず、探しても公式のものは出てきません