学科の過去問は、キャリアコンサルティング協議会(キャリ協)と日本キャリア開発協会(JCDA)のどちらのサイトから取っても中身が同じです。学科は両団体が共同で作成する共通問題で、同一日に同じ問題で実施されるためです。実技(論述・面接)が団体ごとに違うのと、ここが決定的に違います。
2026年9月1日時点で公開されているのは第30回・第31回・第32回の3回分です。各回とも問題用紙のPDFと正答のPDFが別ファイルで並んでいるので、両団体を合わせると12ファイルを開けます。この記事では、その入手先と、問題用紙の表紙に印刷されている形式、そして学科だけ許諾先が2団体になる著作権の扱いを、両団体の公表資料の原文で整理します。
根拠にしたのは、キャリ協の受験概要と過去問題ページ、JCDAの試験要項と試験説明ページ、そして実際に開いた第30〜32回の学科試験問題用紙3冊と正答表3枚です。設問文・選択肢・正答の中身は一切載せません。学科は両団体の共同著作物で、講座等での使用には両団体の許諾が要ると公式に明記されているためです。
学科はどちらの団体から取っても同じ問題です
国家資格キャリアコンサルタント試験には、キャリ協とJCDAという2つの登録試験機関があります。受験するときはどちらか一方を選びますが、学科だけは両団体が共同で作った1種類の問題を、同じ日に使います。JCDAの試験要項に次のように書かれています。
学科試験と実技試験(論述および面接)で行われ、個別の受験が可能です。 学科試験については、特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会と共同で、同一日に共通問題で実施します。
したがって、学科の過去問を探すときに、自分の受験団体がどちらかを気にする必要はありません。開きやすいほうから取れば同じものが手に入ります。団体で中身が分かれるのは実技のほうで、その違いはキャリ協とJCDAの違いにまとめています。
公開範囲も両団体で同じです。キャリ協の過去問題ページには次のように書かれています。
過去に実施した3回分の試験問題を公開しています。 なお配点・試験の内容に関するお問い合わせには、お答えできませんのでご了承ください。
「過去に実施した3回分」という書き方なので、回が進めば古いものから外れます。第33回(2026年11月1日)が終われば、公開範囲は第31〜33回に入れ替わる見込みです。第30回を手元に置いておきたい場合は、いま保存しておくのが確実です。第33回の日程は第33回の試験日程にまとめています。
第30〜32回の問題PDFと正答PDF — 両団体で計12ファイル
学科は1回につき「問題用紙」と「正答」の2ファイルが公開されます。2026年9月1日時点で開けるのは次の12ファイルです。
| 回 | 実施日 | キャリ協 問題 | キャリ協 正答 | JCDA 問題 | JCDA 正答 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第30回 | 2025年11月2日 | ||||
| 第31回 | 2026年3月1日 | ||||
| 第32回 | 2026年7月5日 |
実施日は、問題用紙の表紙に印刷されている日付をそのまま書きました。URLは回ごとに変わるため、リンクが切れた場合はキャリ協の過去問題/学習情報か、JCDAの過去問題のページから辿ってください。
正答のPDFは、問1から問50までの正答番号が1枚の表に並んだ形式で、第30〜32回とも同じ様式です。当サイトでは正答番号そのものは掲載しません。後述する著作権の扱いによります。
なお、実技(論述)の過去問も同じページから開けますが、こちらは団体ごとに別問題です。入手先と設問構成は論述の過去問にまとめています。
形式は4肢択一式50問・100分 — 表紙も合格基準も直近3回で動いていない
問題用紙の1ページ目には、実施日・試験時間・出題形式が印刷されています。第30回の表紙は次のとおりです。
実施日◆2025年11月2日(日) 試験時間◆10:30~12:10(100分) (中略) 本試験の出題形式は、4肢択一式50問です。
第31回・第32回の表紙も開いて突き合わせたところ、実施日の日付以外は同じ文言でした。試験時間の行は3回とも10時30分から12時10分まで、出題形式の行も3回とも4肢択一式50問です。学科の形式は、直近3回に関しては動いていません。
| 回 | 表紙の実施日 | 表紙の試験時間 | 表紙の出題形式 |
|---|---|---|---|
| 第30回 | 2025年11月2日(日) | 10時30分〜12時10分(100分) | 4肢択一式50問 |
| 第31回 | 2026年3月1日(日) | 10時30分〜12時10分(100分) | 4肢択一式50問 |
| 第32回 | 2026年7月5日(日) | 10時30分〜12時10分(100分) | 4肢択一式50問 |
表紙に載っているのは当日の運用上の情報だけで、1問あたりの配点と合格基準は各団体の受験概要側に書かれています。キャリ協の受験概要の学科部分は次のとおりです。
試験の形式 学科試験 出題形式 四肢択一のマークシート 問題数 50問 試験時間 100分 合格基準 100点満点(2点×50問)で70点以上の得点 受験料 8,900円
JCDAの試験要項でも、学科の合格基準は同じ数字です。
合格基準 100点満点で70点以上の得点
1問2点で50問なので、70点以上とは35問以上の正解にあたります。実技のように区分ごとの下限(40%ルール)はなく、学科は総得点だけで判定されます。実技側の合格基準は論述の配点と合格基準を参照してください。
過去問を解いて自己採点するときの目安になる公式の情報は、ここまでです。設問ごとの難易度や分野別の配点は公表されておらず、キャリ協は配点や試験内容の問い合わせには答えないと明記しています。
学科だけ、許諾先が2団体になります
過去問を勉強会や講座で使いたい場合、手続きの相手が実技と学科で違います。キャリ協の過去問題ページの著作権表示に、その理由が書かれています。
キャリアコンサルタント試験(学科試験・実技試験)の問題・正答・ロールプレイケース・実施要領など(以下、「試験問題等」といいます。)は、学科試験に関しては当協議会並びに特定非営利活動法人日本キャリア開発協会が共同で作成したものであり、その著作権は当協議会並びに特定非営利活動法人日本キャリア開発協会に帰属しています。 (中略) 学科試験については当協議会並びに特定非営利活動法人日本キャリア開発協会、実技試験については当協議会の許諾が必要です。
実技はキャリ協1団体の許諾で済むのに対し、学科は両団体の許諾が要ります。共同著作物なので当然ではありますが、実技より手続きが1段階多いことになります。申請は使用を希望する日の遅くとも2週間前まで、と同じページに書かれています。
自分ひとりが公式サイトからPDFを開いて解く分には、この手続きの対象ではありません。対象になるのは、勉強会や講座で配る、Webやテキストに転載する、といった使い方です。フリマアプリやオークションでの試験問題等の売買も控えるよう、同じページで案内されています。当サイトが学科の設問文・選択肢・正答番号を一切載せず、公開の事実と場所だけを書いているのはこのためです。
公式が学習に使ってよいと案内している、もう1つの過去問
直近3回では足りない、と感じたときの受け皿も公式ページに書かれています。
技能検定2級の学科試験の過去問題も、学習の一助にご活用ください。
キャリアコンサルティング技能検定は、キャリアコンサルタント試験とは別の国家検定です。水準の関係については、JCDAが次のように説明しています。
キャリアコンサルティング技能検定が求める能力水準は、キャリアコンサルタント試験が求める能力水準の上位に位置づけられます。具体的には、キャリアコンサルティング技能士1級は指導レベル、2級は熟練レベルとして位置づけられています。
つまり、2級の学科は上位の水準で作られた別試験の問題です。公式が学習の一助にと案内している以上、範囲としては重なりますが、解けないからといって国家資格試験の合否と直結して考える材料にはなりません。直近3回を先に固め、そのうえで量を足したいときに手を伸ばす順番が現実的です。
同じページには、第1回から第17回までの問題から精選した解説集の案内も載っています。こちらは公式サイトからの無料ダウンロードではなく、キャリ協のウェブサイトから購入する書籍です。
まとめ — 次に取る行動
- 上の表から、自分が受ける回の直前3回分(第30〜32回)の問題PDFと正答PDFを6ファイルまとめて保存する。学科は共通問題なので、開きやすいほうの団体のサイトで構わない
- 解いたら1問2点で採点し、35問以上取れているかだけを見る。分野別の配点は公表されていないので、分野ごとの目標点を自分で作らない
- 第33回(2026年11月1日)が終わると第30回は公開範囲から外れる見込みなので、必要なら先に手元に落としておく
- 学科の過去問を配布・転載する予定があるなら、使用希望日の2週間前までに両団体への許諾申請が要ることを先に確認する